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VNCで遠隔サポート(3) - UltraVNC SCで簡単接続

2005年11月12日

※このページの情報について

アクセス数の多いページなので、2008年の末の時点の情報をもとに多少書き換えました。

前回はリッスンモード(listen mode)の仕組みと実際の使い方について説明しました。今回はこのリッスンモードの考え方をベースに、さらに最適化を施した「SC(シングルクリック)」と呼ばれる仕組みについて説明します。ヘルプを求める側は設定ゼロ・契約手続きゼロ・インストール作業すらゼロなので簡単。

リッスンモード接続のUltraVNC SC

まずリッスンモードの有利な点について再確認します。リッスンモードの場合、接続確立の方向が逆になります。操作する側から接続するのではなく、サポートを必要とする側から呼び出してもらいます。VNCを常駐させず必要な時だけ立ち上げるため不意の侵入を許すようなリスクがなく安心して利用できることと、IPアドレスの確認やポート転送の設定が不要であることがポイントです。まさしく、サポート用途のために実装されたモードです。リクエスト送信の操作をしてくれる人が先方に必要なので、通常の遠隔操作利用には逆に使い物になりませんけどね。

実行ファイルひとつをメールなどで相手に渡す

さて。UltraVNC SCは、UltraVNCのコアファイルをベースとして、クリック一発の感覚で接続できてしまう仕組み。これを相手先にメールなどで送って、本人のパソコンからダブルクリックで実行してもらいます。たったそれだけで画面をこちらに表示することができてしまいます。接続先などの情報はあらかじめ実行ファイルに埋め込んでおく必要があります。埋め込み方など、これから説明します。

UltraVNC SCの作り方の基本

これからサポート事業に取り組んでみたい業者さん向けに、SCファイルの作り方の基本を説明します。これを顧客にお渡しください。ファイルサイズはたった170KBです。ちょっとしたデザインとか暗号化とかサポートIDを渡すとか細かいオプションがいくつかありますが、それはまた改めて説明します。 http://ultravnc.sourceforge.net/addons/singleclick.html ↑ まず上記のサイトから「custom.zip」をダウンロードし、解凍してください。「helpdesk.txt」というテキストファイルが入っているので、これを編集します。 最初に[HOST]の項目を編集します。 「-connect 192.168.1.102:5500 -noregistry」と書いてある部分を、自分のホストIPに書き換えます。DDNSを利用しているなら、そのURLを。 適当に[DIRECT]という行を書き加えて終了します(DIRECT?詳細は後日説明)。 次にこのhelpdesk.txtをzip形式で圧縮し、「UltraVNC SC Creator tool」のページでファイルを生成します。

http://kp774.com/soft/uvnc_scg
こちらで配布されているツールを使うと簡単。合成(?)に必要なファイル一式も同梱されてます。このツールを使って生成した実行ファイルを相手先に渡して実行してもらってください。自社サイトでダウンロードできるようにしておくのもいいでしょう。自分のパソコンではリッスンモードで待機状態になっている必要があります。また、サポート側でルータを利用している場合はポート5500を転送するよう設定する必要があります。相手側では設定はいっさい不要です。

とりあえず今回は最低限の設定のみ解説しました。ファイルサイズ170KB足らずの小さなファイルですが、ファイルの転送やチャットもできるし、経路の暗号化もできます。あとは使いこなし次第です。

SCを作ることすらめんどくさい!

サポートを提供する人がそんな頼りないこと言わないでほしいですが(笑)、スポット利用でよければ簡略な方法があるのでいちおう紹介します。

リモートサポートを手軽に依頼できるフリーソフト「ShowMyPC」(GIGAZINE)

簡単になるのはサポート提供側の設定のみです。サポートを受ける側には「いきなり英語?」みたいな印象を与えるかも。

いよいよ本題に入ります。「SC(シングルクリック)」の紹介。インストールすることなく、インスタントに接続を確立します。listenモードの考え方がベースになっています。

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