※この記事は随時追記します
両者ともに抜きつ抜かれつの開発ペース。ほぼ毎日、どこかが改良されています。少し前まで片方ではできなかったことが、もう片方でも実現していたりするので、参考程度に。
タグ出力がきれいなのはどちらか
どちらもfontタグは使わなくなりました(使う設定も可能)。style属性で表現するわけですが、実用的な出力を行なうのはどちらか。少し複雑なフォント指定を試してみました。
TinyMCE
<span style="font-size: x-large; color: #ffff00; background-color: #99cc00;">あいうえお</span>
FCKeditor
<span style="font-size: x-large"><span style="background-color: #99cc00"><span style="color: #ffff00">あいうえお</span></span></span>
この種の記述の場合、きめ細かい処理ができるのはTinyMCEのようです。このへんは設定次第なところでもあるのですが、今のところFCKeditorにはこのような処理を行なうオプションは存在しないみたいです。TinyMCEの場合、使用できる/できないタグ要素はもちろん、属性レベルまで細かく設定が可能です。ユーザに使わせたくないタグを具体的に制御することができます。ちなみにWordPress内蔵のTinyMCEはデフォルトではfontタグを使う設定になっています。
HTMLソースの編集をしやすいのはどちらか
どちらもHTMLソースレベルでの編集が可能ですが、使い勝手が異なります。TinyMCEの場合は編集ウィンドウを別窓で立ち上げるのに対し、FCKeditorは同じテキストエリアのレンダリングを交換するのみ。なので、FCKeditorのほうが手軽です。ハンドコーディング派にはFCKeditorのほうが扱いやすいかもしれません。また、先述のようにTinyMCEは利用できるタグの制限設定ができるのが有利な点ですが、規定されていないタグを利用することは現在のところできません(できるようになるみたいですが)。タグレベルの記述であれば設定次第でなんでもできそうなのはFCKeditorのほうと言えそうです。TinyMCEはコンテンツの更新に特化しているようですが、FCKeditorはCMSのテンプレート編集などにも使えそうです。
軽快に動作するのはどちらか
デフォルトではどちらも似たようなものですが、TinyMCEはチューニング手段が提供されているため軽量化が可能です。たとえば読み込むjsファイルをひとつにまとめたうえで経路を圧縮して(GZip圧縮)受け渡しするような設定ができます。わりと簡単な設定で実装できますが、公式ドキュメントの該当ページの解説が少し分かりづらいせいか(全体的には分かりやすいドキュメントですが)、圧縮設定を実装しているCMSはあまり見かけない気がします。
また、FCKeditorは多くの機能を標準機能として実装しているのに対し、TinyMCEではプラグイン実装が多いです。このため、基本的な機能だけで構成する場合はTinyMCEのほうが確実に軽い実装を実現できます。
CMSに組み込みやすいのはどちらか
どちらも、エディタを設置したいhtmlページの<head>~</head>内にパラメータを記述するだけで簡単に設置できます。基本的に、既存のtextareaを置換する方式です。加えてFCKeditorでは、configファイルにパラメータをまとめて渡すこともできます。デフォルトに同梱されているconfigファイルにひととおりの設定が記述されており、デフォルト値がどうなっているのかが分かりやすいです。configファイルをあまりさわるとバージョンアップが不安という向きには、configには一行だけ変更を加え、カスタムな設定はオリジナルのconfigファイルに追い出すような記述も可能です。同じような使い方はTinyMCEでも可能であり実際にMODxではそのような実装になっているようですが、現時点ではFCKeditorほどは情報が整備されていないように感じます。
UIが充実しているのはどちらか
コンテキストメニュー(右クリックメニュー)はTinyMCEのほうが充実しており使いやすいです。ツールバーのアイコンを少なめに設定していても、コンテキストメニューから呼び出せる機能も多いので困りません。その他、マウス操作で手軽に伸縮可能なテキストエリアやステータスバーのエレメントパスなどもTinyMCEの便利な点です。一方、先に述べたようにソースの編集(見比べ的な操作)がしやすいのはFCKefitorのほうかもしれませんし、エレメントパス機能がない代わりにブロック要素の枠を分かりやすくハイライト表示できるのもFCKeditorならではの機能で、このあたりは好みによるかもしれません。
当エントリーは随時追記します。